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[プロジェクト名]

ビラ中央病院計画

国名バヌアツ国
発注者名独立行政法人国際協力機構(JICA)
契約期間平成25年3月~5月2.33ヵ月
業務従事期間平成25年3月~4月1.33ヵ月

プロジェクトの背景と全体業務概要

「バ」国の国家戦略は、「優先分野及び行動計画(PAA)2006-2015」であり、保健セクター開発計画は、「保健セクター戦略 2010-2016」である。同戦略では、「国民の健康状態が改善される」ためにアクセス、質、効率性の改善を図ることを政策目標としている。2009 年「バ」国の人口は、234,023 人であり、年間の人口増加率は 2.4%前後で推移している。現在、人口全体の 45%以上を 15 歳未満の子供が占めている。平均寿命は、約 68 歳、女性 70.4 歳で上昇傾向にあるが、その一方で 12% は 40 歳未満で亡くなる。1 歳児未満の死亡率は 26/1000 人である。本件協力対象であるビラ中央病院(以下 VCH)は、1974 年に開院し、「バ」国のトップレファラル病院として数多くのサービスを提供している。2010 年の総外来者数は 117,589 人、入院患者数は 6,120 人でベッド数は 152 で稼働率は 60%~100%であり、VCH へのニーズは高い。しかしながら、建設以来、約 37 年間改装が行われておらず老朽化が進み、適切なサービスが提供できる環境が整っていない。かかる状況のもと、「バ」国側は、新たな病院の施設建設及び医療機材の調達について我が国に対し無償資金協力を要請された。

担当事項

VCHの一般外来部、救急部、手術部門、放射線部、検査部に必要最小限の機材整備が行われ、適正な運用と維持管理が求められた。これら各医療部の医師を含む医療従事者と維持管理部の保守管理技術者を対象とした保守管理の日常点検・定期点検が習慣づけられることができる訓練を行うソフトコンポーネントを実施した。まず、各医療部門の機材の使用者の基本的な使用前準備、使用方法、使用後の清掃と保管管理などの具体的な方法の確認とそこでの課題確認を行うユーザーメンテナンスの訓練を実施した。また、保守管理技術者には、医療機材の5S指導による基本的な品質管理方法の指導と実際の機材ごとのセットアップの方法と定期定な予防保守及び基本的なトラブルシューティングによる修理技術指導を行った。そして、使用者と保守管理者の基本台帳作成と年間の事業計画を策定して予算を含む保守管理計画の作成支援をし、作成してもらった。

本件業務との類似性・関連性

島国であるバヌアツのVCHもシエラレオネの当小児病院も、医療機材の保守管理に必要な十分な予算措置や代理店などの保守技術サービスを受けることは難しく、この保守管理をいかに実現するかが同様の課題と考えられる。VCHではソフトコンポーネントにより医療機材を安全に正確に使用すると同時に、使用者による予防的な保守を実現するユーザーメンテナンスを中心に据えた保守計画が効果的な維持管理方法として、より少ない予算と調達可能な技術で実現できることができた。また保守管理技術者の機材情報管理、5S活動を通じた品質管理技術の指導や、予防保守点検の訓練などにより、効率的な保守が実現している。当小児病院でも医療機材の保守管理のソフトコンポーネントが求められており、類似性がある。

特記すべき類似業務一覧

健康監視中央検査室整備計画準備調査

ホンジュラス国

[契約期間]

O/D:平成27年12月〜9か月
D/D・S/V:平成29年1月〜

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ビラ中央病院計画

バヌアツ国

[契約期間]

平成25年3月~5月2.33ヵ月

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ティエス地方病院整備計画FU調査

セネガル国

[契約期間]

平成 23年 7月~平成 23年 11月

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